団鬼六オマージュ鬼ゆり峠続編

ドクターサド
2013年10月12日
3,282
団鬼六氏の小説はずいぶん読んだが、その中で私が最も好きなのは「鬼ゆり峠」である。
若い読者はご存知ないかも知れないのであらすじをざっと述べる。
これは時代小説であることが前提である。

物語は江戸時代のいつごろか、おそらく幕末に差し掛かろうとするころであろう。

この物語のヒロインは戸山浪路という26歳(?)のある藩の剣術指南役を勤める武士の妻である。

彼女は妖艶な雰囲気を漂わせる藩随一の美貌で知られるが、また女ながらも剣の達人でもあった。

美貌に加えスラリとした長身と引き締まった人妻の肉体は世の男たちを魅了し続けた。

その中に彼女の父に仕えていたあまり品性の良くない中間(武家に仕える下役)の二人は特に浪路の美貌に痺れていたのだ。

そして身分の違いもわきまえず浪路に恋文を手渡してしまった。

そのことを知った浪路の父は烈火のごとく怒り狂った。(続く)